美容室で雑誌を片付けられる話

POPEYE(ポパイ) 2015年 07 月号 [雑誌]

POPEYE(ポパイ) 2015年 07 月号 [雑誌]

美容師さんとわいわいきゃっきゃ盛り上がれないぼくは美容室に行って最低限の会話した後は雑誌を読み耽る。

ここ2年くらい同じ美容室に行ってるけど、いまだに雑誌チョイスがイマイチで、お洒落なファッション雑誌とか用意してくれる。
ぼくの服装をちょっとでも見たらわかりそうなものだが、そういうのじゃ無い、そういうの求めて無い!心の中で何度も反芻して、飲み込む。
美容室初回に行った際にどんな髪型にしますか?髪に関する悩みはありますか?みたいなアンケートとってくれますが、どんな雑誌が好きですか?ってアンケートとってください。

で、今回はPOPEYEとUOMOが置いてあった。POPEYEは旅特集っぽいので、ちょうど家族旅行の計画もあるしちょうどいい、今回はいいチョイスかもしれ無いよ、アシスタントくん。UOMOについては触れもせず置いておこう。

家族旅行で行こうとしている長野については特集記事に含まれてないことが発覚し、早々とつまずく。特集記事には特に食指が伸びることもなく、バンジージャンプに関する小さな記事を読み、1万円ちょっとでできるのかーやってみたいなぁーやらないけど、とか思い読み耽る。念のため言っておくがこの間、髪は切られている。
ぼくは雑誌の終盤にあるコラム記事が好きで、興味のかけらもないファッション雑誌でも最後の方に載ってるコラム記事を糧に興味の無いページをめくる。耐えて耐えてめくり続けたのちにコラム記事にたどり着き至福の喜びを感じる。なんかよくわからん評論家やお笑い芸人など様々な人が書いてるコラム記事。ごった煮でいろいろな視点の文章が読めるので、すごく好き。

今回はなんだかんだ文句を言いながらも(心の中で)、POPEYEの旅行特集記事はしっかり読んだため、コラムにちょうどたどり着いたあたりで、一通り髪を切り終わってしまった。「一旦、髪を洗い流しますね」と言われ、小休止。「かゆいところありませんか」という問いかけを「大丈夫です」と何が大丈夫なのかわからない返しをして、また席に戻る。コラム記事を残された仕上げの時間で読みきらなければと意気揚々に。

雑誌が無くなっていた。

正確には旅特集のPOPEYEが無くなり、パスタ・ピザ特集のPOPEYEに取り替えられていた。

え、なにこれ、旅の終わりにコラムを読むはずが、食べたくも無いパスタとピザを押し付けルームサービスで持ってこられたんちゃう?とうまい事も言えずにひとり困惑。

おそらく雑誌を一通り読み終わったと思われて、新しい雑誌を補充してくれたのだろう。違う全然違う!メインディシュまだだよ!メインディシュにパスタとピザいらんよ。
コラム記事読むのが楽しみなのだよ、むしろ面白い記事は読み返したりしちゃうよ。全然読み終わってないよ。

そんなぼくの困惑を知りもせず、「前髪もうちょっと勝負しちゃいますね!」とか言いながら整えられていく。前髪との勝負の行方も気になるが、雑誌の行方も気になる。

結局何もできないまま髪を切り終わり、パスタ・ピザの雑誌を読む事もできずに帰路へ。

あとから分かったけど、パスタ・ピザの方はPOPEYEの最新号だったようで、気を利かせて最新号持ってきてくれたんじゃないかと思われるます。
「おもてなし」です。ありがたいです。パスタもピザも好きです。

POPEYE(ポパイ) 2015年 09月号 [雑誌]

POPEYE(ポパイ) 2015年 09月号 [雑誌]