BOOM BOOM SATELLITES
たぶん、BOOM BOOM SATELLITESを越える音楽に出会うことはないのかな、と、感傷に耽りながら昔の楽曲を改めて聞きなおしたりしている。
音楽の趣味趣向が凝り固まってきて、若年期のように新しいジャンルの音楽に衝撃を受け、影響を受けるなんてことは無くなってきた。なので、いま時点で最も私の音楽史において、一番インパクトのあったBOOM BOOM SATELLITESが第一線で活躍したまま、活動を終了したので、今後思い出補正ポイントも加算される。私の中でBOOM BOOM SATELLITESは確固たる最高評価の地位が将来にわたって約束された。この地位を得ても良いことは無い。
BOOM BOOM SATELLITES好き風に書いてみてるが、私が彼らを知ったのは、たぶん映画「APPLESEED」での「DIVE FOR YOU」からなので、比較的ミーハーチャラチャラ野郎である。MATRIX以降サイバーパンクな演出や作品が世に溢れていたわけだけれども、「DIVE FOR YOU」はそんな世界観に見事にマッチした楽曲だった。こんな楽曲を日本人が作っていたのか、と衝撃を受けた。超かっこよかった。
それから「FULL OF ELEVATING PLEASURES」以前の作品も聞き、以降聞き続ける。
ライブを初めて見たのは上京した2008年のSUMMER SONICだった。ひょろひょろモヤシくんの私はモッシュで吹き飛ばされながら、ライブを体感した。わずかな時間のパフォーマンスだったけど、今までにないライブ体験だった。
レイブでドラックきめちゃうイカれ野郎の気持ちが少し分かる昂揚感。最前列から汗だくで殺気立った状態で戻ってきた私を見て、一緒に見に行った先輩がだいぶ引いていたのは記憶に残っている。
ただ、単独ライブの時間を耐えられる体力は無いから、音楽フェスでライブ見るくらいにしておこうと誓った。しかし、いまこういう状況になると、単独でのライブ見たかったなと後悔しか無い。
今回の「LAY YOUR HANDS ON ME」の発売に際してのインタビューや過去のインタビューに色々目を通していた。そんな中にあった中野さんの言葉。
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今、ビジネス的にライヴの興行収入のほうが、CDの印税収入に比べて圧倒的に多いから、ミュージシャンの活動がライヴに偏って、作品を残すことが軽視されていく傾向にあるでしょ。でも、自分がそもそも何がしたかったのか振り返ると、記録物を残していくことだったんです。
< 略 >
ライヴはライヴですごくいい時間ですが、ちゃんと作品を残していける芸術家になっていきたいなって。
ほんと有言実行してる。